• イラスト制作をイラストレーターに依頼するときの価格について

    こんにちは。今回はイラストの価格について考察してみたいと思います。
    イラストを依頼する時に、どのくらいの予算をもって相談するのが良いのかよくわからない、という声を聞きます。
    具体的にこのサイズはいくら、この使い方ならいくら、といった基準の価格が定められているわけでもありませんので、基本的には言い値ということになります。
    よくある話で、駆け出しのイラストレーターが自信のなさからすごく低く価格設定をしてしまうということが起きます。(私もやったことがあります…)そういうことをやり始めるとイラストを頼む価格の基準がどんどん暴落し、イラストレーターの価値もどんどん下がっていきます。
    なので価格を無闇に下げることはやってはいけないのですが、あまりに高く設定すると今度は頼む方がいなくなってしまうのでそのバランスに皆頭を悩ませることになるのです。

    私は日本イラストレーター協会という団体に所属していますが、こちらのサイトに価格についての参考ページがあります。とても納得感のある設定だと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
    こちらにも書いてあることですが、著作権を気軽に譲渡するのはイラストレーターにとってとても損失の大きなことですので、よくお話ししてから双方納得いく形で進められたらと思います。

    日本イラストレーター協会 「イラストの料金と著作権に関して」

    https://jpn-illust.com/guarantee.html
  • 『源氏物語オラクルカード』7月1日発売

    7月1日に和風タロット(占い)カード『源氏物語オラクルカード』がkickstarterにて発売となります。総枚数48枚、(プラス裏面イラスト、パッケージイラスト)半年にわたる長いプロジェクトでしたが、私のイラストを素敵な商品に仕上げてくださり感無量です。

    一枚一枚の表のイラストは平安時代の伝統的な紋様を使用し、色彩豊かな衣装だけを見てもお楽しみいただけるように描いています。
    また、裏のデザイン、パッケージのイラストも担当しました。パッケージはタイトルも合わせて納品し、デザイナーさんが改めて素敵に配置してくださいました。また内部のデザインも平安時代の伝統紋様を用いたものをご提案させていただき、高級感あふれる仕上がりとなっております。


    普通のタロットカードと違い一枚一枚に助言が書かれており、めくるだけでアドバイスがもらえるオラクルカードという占いカードですので、タロットカードの知識のない方でもお楽しみいただける内容となっております。ぜひお手に取り、平安時代の雅な愛の物語に陶酔しながら愛を占ってみてください。

    https://www.kickstarter.com/projects/enerpiece/tale-of-genji-japanese-oracle-deck?ref=clipboard-prelaunch
  • 手書きイラストとデジタルイラストの違いとは

    こんにちは。今回は、イラストのお仕事をやっていく際に手描きのイラストとデジタルイラスト、どちらを描いたらいいの?という疑問にお答えしようと思います。
    結論から言うと、商業イラストの場合はデジタルイラストの方が圧倒的にお仕事に結びつきやすいです。
    もちろん、手描きの温かみのあるイラストをスキャンしてデジタルで納品してもいいのですが。商業イラストを受注する際に絶対に避けられないのが「修正」です。仕上がってみてから、もう少しここをこう、と言う場面が出てきます。その時、仕上がっている手描きのイラストを修正するとなるとほぼ描き直しになることでしょう。
    その点、デジタルで完結しているものであれば無制限に修正が可能です。(もちろん、修正回数は常識の範疇で決定していると思いますが。)

    私も学生時代は日本画というアナログな手法で絵を描いていました。日本画の絵の具の繊細な色合いやディティールはデジタルでは絶対に表現できないものだと今でも考えています。
    しかし商業イラストとなると話は別です。自分の世界観を表現するのが最終目的ではありません。お客様のご要望通り、イメージ通りの作品に仕上げることが目的です。その思いで私は今日もPhotoshopと格闘してます…。

  • 写真ではなく、イラストを使用するメリットとは

    こんにちは。今日は写真よりもイラストを採用することのメリットについて考えてみたいと思います。
    先日、リハビリ用のパズルのイラスト『季節の花』のお仕事をさせていただきました。こちらはご高齢の方にも評価いただけるように、デフォルメなく写実的にというご要望でした。
    それなら写真をちょっと色合いなどを加工して合成でもいいのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

    イラストの良い点

    • フォーカス外の細部まで描き込める
    • 全ての花の密度を合わせられる
    • はっきりとしたフラットな表現ができる

    今回のように、ご高齢の方もターゲットにした商品では美しさと同時に見やすさ、視認性の高さも重要になります。イラスト独自の説明的な細部の表現は写真では難しい部分もあります。(図鑑などもそうですね。)
    さらにデジタルですので、色味や配置なども自由度高く修正がききます。後ほど写植でタイトルを入れる場合なども調整しやすいメリットがあります。

    ikumi.workでは、人物や植物とモダンな柄等を組み合わせたイラスト独自の誌面づくりをご提案しています。ぜひ、一度ご相談ください。

    季節の花パズルイラスト
    季節の花パズルイラスト
  • 和の世界観の書籍、グッズ制作に。ご支持をいただいております。

    ikumiのイラストは、和の世界を描いた書物やカードなどのグッズなどに採用されています。
    大正時代の悲恋を描いた『半分の満月』のカバーは、現実と夢の狭間で行き交う物語と、リアルのようでリアルでない神秘的な雰囲気がマッチした作品に仕上がり、好評をいただきました。また、今秋販売予定の『源氏物語オラクルカード』は、謎に満ちた平安時代の物語がすぐそこで展開されているようなドラマティックな雰囲気のカードになりました。
    和服を描けば和の雰囲気になるかといえばそうではありません。デジタルでいながらアナログの日本画のようなテクスチャや和柄を用いて、一つの絵画のように誌面を彩ります。

    源氏物語オラクルカードイメージイラスト
    源氏物語オラクルカードイメージイラスト
    織田智『半分の満月』カバー
    織田智『半分の満月』カバー